ベートーヴェン2

人以外の家族という意味で

家族愛を感じられる作品として、必ずしもシリアスなものばかりではありません。コメディ調の作品であっても家族の大事さを訴えかけてくる作品で家族愛が描かれているものもある。筆者個人の視点で見た時、この作品も家族って良いなぁと思わされた。ただ人によってそんな深く感じるものかと思う部分もあるかもしれませんが、それでも面白いと感じたので紹介しよう。

その作品とは、今から20年以上前に公開された『ベートーベン2』だ。セント・バーナード犬が劇中で大暴れする、アメリカだからこそ出来る動物を主役に置いたコメディ映画作品だ。シリーズとして人気を博していますが、筆者は1ではなく初見で2を先に見たため、1を見たときには物語の辻褄を知ってなるほどと感じさせられる。何しろ冒頭から暴れまくりながらも、家族の誰もが咎めること無く、無垢な愛情を注がれ続けるベートーベンの姿が愛らしくて仕方がない。この作品を見た時、犬を飼っていた時期でもあったので尚の事良いなぁと感じたものです。劇中で1人大いに被害を受ける父親は機会こそあれば手放そうと考えるも、それが原因で家族から非難轟々にあうという災難な目にあっているのもウリだ。

さて、どうして1ではなく2を取り上げるのかというと家族をよりテーマにしている作品だからです。何しろ今作では主役のベートーベンに子供が出来るのだ。

家族で観る映画

運命の出会い、そして

相も変わらずニュートン家でやりたい放題、主に一家の大黒柱である父を翻弄する生活をしていたベートーベンは街を散歩している時に出会ったメスのセント・バーナード犬であるミッシーに一目惚れをする。彼女との逢瀬を満喫するため、散歩時は彼女目的にそこまで突っ走るなどの暴走行為はお手の物。邂逅を重ねて着実に距離感を縮めようとしていましたが、飼い主であったレジーナによってミッシーは監禁されてしまった。

けれどベートーベンの賢明な呼びかけにより監禁の中から脱出し、二人で街を歩いて夜はまったりとムードある映画を鑑賞し、やがて……。色々突っ込みどころ満載ですが、コメディなのでそこはそれとして容認してもらいたい。

ニュートン家の子どもたちはベートーベンが日頃から抜けだして何処かへ出かけている事に気づいており、尾行するとミッシーとの間に出来た子犬4匹を監禁先のマンションの地下室で発見した。このままでは彼女に売り飛ばされてしまうと知って子どもたちは子犬を全て連れ出す。そして今度はニュートン家の地下室で飼育しているのを、少しだけ犬嫌いを克服した父に発見されてしまう。手放そうとするも家族の猛反対にあってしまい、結局飼うことになります。そしてやっぱり、子犬たちの被害を一番に受けるのが父以外の他でもなかった。

子犬たちを救い出すために

レジーナは子犬が高く売れること、ミッシーを売り払ってしまおうとしているところにニュートン家の子どもたちが出くわしてしまい、子犬たちも彼女に盗られてしまう。引き取りたければ大金をよこせとばかりという話になり、そんなお金は用意できないと頭を悩ませる事態に。この頃にはすっかり子犬がいなくなって寂しくなっている父の姿もある、なんだかんだで一番可愛がっていた。お金目的で愛する妻と子どもたちが殺されてしまうとして、ベートーベンはペットショップのガラスを割って救出し、5匹を逃がすことに成功する。

やがてレジーナとベートーベン、ニュートン家を巻き込んだ大騒動へ発展しますが、最終的にレジーナはミッシーと子犬たちを諦めるのだった。

流されるままに

見て分かるように、子どもたちは全てを許容しているものの、最初は全否定していた父がいつの間にかベートーベンの存在はもちろん、子犬たちの存在を大切に思うようになっていった。けれど終盤、自身が経営する会社の資金繰り問題が解消したと意気揚々と自宅に帰ると、そこにいたのは無数のベートーベンの子どもと思われる子犬たちにより自宅の家具などが蹂躙されている光景が目に飛んで来るという悪夢を見るあたり、まだトラウマは解消しきれていないよう。

レジーナが完全に飼育を放棄したことで元主人がミッシーを引き取る形で落ち着き、子犬はニュートン家で世話をしていた。そんなある日、ミッシーがやってきたニュートン家で子犬たちを呼ぶと、そこには見事に成長しきった4匹の成犬がニュートン家を当然のように走り回るところで物語が終幕する。

邦画特集

なんだかんだで

ニュートン家の父親は最初こそ犬が嫌いで仕方がなかったが、落ち着くところは落ち着いて家族としてきちんと認めるまでに至っている。ここでもやはり犬をペットとしてではなく、一家族の1人として見ている視点が良いところ。ですが中にはレジーナのように物のように見ている人もいるため、悪者として描かれている姿には動物愛護という観点から問題視される。それでもいまだペットを無碍に扱う人が多いため、根本的な問題解決に至っていないのが問題なところ。

今作では人間の家族だけではない、動物を含めた異種族間の家族でも大切な風景が今作で描かれています。多少、いやっ大分非現実的な描写は存在しますが、家族って良いなぁと思わせてくれる映画だ。実際に作中のような目にあいたいかどうかと問われると、動物を飼うとはそういうことなので問題ではない。何事も諦めが肝心だ。

あの名作をリバイバル