家族愛を語るアニメ

家族というものの大事さが伝わる作品として

東京家族を見ているとやっぱり家族って良いよな、なんて感想が飛んでくるでしょう。時代設定や劇中での展開など、現実の時間軸に置き換えると色々と矛盾は孕んでいますが、そればっかりはしょうがない。あくまでフィクションの世界で作られた擬似的な家族像であることに変わりはありませんので、劇で描かれるような家族みたいになれる人は意外と少ないかもしれません。けれど最終的に意固地となって家族と距離を開けても良いことなど無く、落ち着くところに落ち着くものだ。

理想的な家族のあり方、などと夢見る人は多いですが追い求めすぎると返ってストレスをもたらすもの。親子関係とはいえ、その間柄は一般的な人間関係と遜色ない信頼あってこそだ。信頼があるからこそ愛情が生まれ、愛情があるからこそ家族という存在の有り難みがにじみ出る。それを理解しているか否かで、家族というものの大きさをより知り得ることが出来ます。

邦画において『家族』をテーマにした作品は多く取り扱われていますが、それは二次元的な法則においても絶対的な可能性を大いに内包している。中にはこれだけは絶対に見ておくべきだと称される作品もあるほど、その中でも家族を題材にした作品として触れておかなくてはならないものといえばなんといっても『サザエさん』だ。

もうあと数年もすれば半世紀という大台に乗ろうとする国民的作品であり、サザエさん無くして家族を題材にした作品を語れというのも難しいでしょう。

家族で観る映画

あり方としては

サザエさんについて概要を今更説明しても仕方がない、というよりは格好が悪すぎるので家族という理想的なあり方で見れば色々と意見が飛んで来る。親兄弟、そして姉夫婦とその子供と飼猫一匹の計7人+一匹の大所帯だ。姉夫婦が一緒に生活していなければ4人家族なのかもしれませんが、姉であるサザエとマスオさん、その子供のタラオの3人が加わっています。ただこうした一つ屋根の下で暮らしている姿は、現代でいまだに行っている人はいないでしょう。

筆者の姉もそうだが、結婚と同時にこちらとの関係は築きつつもその後は自分たちのライフスタイルを貫く形で別のところで暮らしている。現代はこれが基本形だ、けれど昭和時代において家族とは常に暮らすものだと考えるのも一つの考えであり、俗に言うところの二世帯住宅だ。それが返って問題を生む、なんて話もありますがサザエさん一家にはそうした心配は皆無と言っていい。あったとしてもささかない悪戯によるもので、悪戯が悪戯に事態を引っ掻き回して落ち着くところに落ち着く、というのが定番だ。

一時期はこれも一つの家族像なのだろうとおもっていたが、サザエさんという作品も掘り出していけばいくほど色々な歴史を持っている。家族って良いなぁと思う反面、ちょっと困ったと感じさせられる場面もあったりします。

サザエさんの寝方

個人的にもいろいろな意味で印象に残っているのが、サザエさんの寝相についてだ。ご存じの方は多いでしょうが、彼女の寝相は作中でとにかく酷いというのが有名な話です。例えばいうと、

いびきが凄く、昼寝をするはずのタラオが母と一緒に寝るのだけは嫌だと言うほど

一度寝たらどんなことがあっても起きない

いびきだけでなく、寝相も極端なほど酷い

こんなところだ。あるときのエンディングでサザエさんとマスオさんが二人でキャンプをしていると、テントから出て行ってしまうサザエさん、もちろんこのとき就寝しているサザエさんが寝袋に包まって転がっていきます。マスオさんが起きて探しに行くと、道路の真ん中で大鼾をかけながら自動車の進路妨害をしているという奇想天外過ぎる行動力を発揮していた。

思わず笑ってしまったが、それでも『テヘペロ♪』的なノリで許されてしまう辺りが凄い。実際にあったら恐らく轢き殺されているだろうから、それはそれで空寒い話。

知りたくなかったこと

またファンの間ではあまり知りたくなかった黒歴史とされるものもあります。それはというと、現在でもその愛くるしさから理想的な子どもとして象徴化されているタラオの存在です。テレビアニメで見てもらえれば分かるように、絵に描いたような礼儀正しい良識溢れる子どもとなっている、出来過ぎなくらいだ。ただそんなタラちゃんも、まだ始まって間もない昭和時代においての設定は根本から異なっていたのだ。

中でも有名なのが悪戯をして母であるサザエに罰として物置小屋に入れられる際、

『開けろ! 子供を虐めるな!!』

と、あの愛くるしい声で罵倒しているのです。

ええっ全く、こんな昔の話は知りたくなかったと思う人が多いのも頷けるエピソードだ。

邦画特集

それでも

それでも家族間の関係が砕けることなく、円満に日々を過ごしているところが何よりだ。数十年近く、同じ時間軸にとらわれて年を取ることを忘れ、サザエさん現象的なイベントも行われていることもありますが、家族というものの理想を語るならサザエさんをおいて他にない。

あの名作をリバイバル